1.北欧テイストにこだわったカールハンセン＆サンのダイニングセットのコーディネート

Mさんご家族は、いのくち家具へ初めて来店されたお客様でした。

今回は、ご友人からのご紹介で、奥様ご希望のカールハンセン＆サンの商品を取り扱っている店舗ということでいのくち家具にご相談いただきました。

憧れの『北欧テイスト』の家づくりを考える中で、家具・インテリアをＳＮＳで見て勉強されていたようで、店内の北欧テイストの家具をお見せすると「見たことあります！」「気になっていました！」と仰っていました。

また、『北欧テイスト』への憧れについて詳しく伺うと、「北欧テイストへの憧れに気づいたのは最近のことですが、田舎育ちで父がテーブルを作っていて感覚的に好きだったのかもしれない」「手作りの温かみや自然の心地よさに落ち着きを感じ、なおかつおしゃれに思う北欧テイストへの憧れを持っている」とのことでした。

この北欧スタイルへの憧れ・想いを伺った上で、いのくち家具として、家具・インテリア選びをお手伝いしました。

ここでは、ダイニングセット（チェア、テーブル）についてご紹介します。

まず、チェアについては、ご来店時には購入検討中のチェアがあったため、実際に座り心地を確かめていただくのみで決定いたしました。

このチェアはカールハンセン＆サンのCH24というYチェアで、奥様が初めて出会ったのは、家づくりを考えていた際の住宅展示場だったそうです。たまたま見つけたとのことですが、全体的なラインがきれいで美しいと思って、「いつか家を建てるときに欲しい」と考えていたとのことでした。「同じようなチェアがないかと、家具屋やネット上で探したが、同じように惹かれるものはなかった」とのことでした。

〈カールハンセン＆サンのYチェア『CH24』の魅力〉

世界的家具デザイナー、ハンス・J・ウェグナーがデザインした傑作の一つです。

1950年にリリースされて以来、長きにわたり世界中で愛され続けている名作椅子。

360度どこから見ても美しいデザインと、「曲木加工」による滑らかで美しいアーム、座面は使い込むと身体になじんでくるペーパーコードが特徴です。愛称の由来となった背もたれの「Y」字は鳥の骨のようにも見えるとのことから、海外では「ウイッシュボーンチェア」とも呼ばれています。ゆったりと長時間快適に座ることができることや、使い続けるほどに経年変化で味わいが増していくことが『CH24』の魅力です。

また、このYチェアは『ソープ仕上げ』と『オイル仕上げ』の2つの仕上げ方法とカラー塗装がございます。

〈ソープ仕上げとは？〉

石鹸液を塗り、石鹸の脂肪分が木の導管に残ることで汚れが付着しにくくなる塗装方法。色は白く、さらりとした肌触りが特徴。白木をさらに美しく仕上げる事ができ、モダンで洗練された雰囲気を演出してくれる。

〈オイル仕上げとは？〉

オイルの油分が木に浸み込み固まることで、薄い塗膜をつくる塗装方法。濡れ色といい、少し色が濃くなるのが特徴。こっくりとした色合いと程よい艶感が落ち着いた雰囲気に。ヴィンテージ家具などとの相性も良く、長くお使い頂く中で経年変化を最も楽しめる。

最後までどちらかで迷われましたが、白木の美しさへの憧れもあったことと、お手入れをしながら長く大切に使っていきたいということでソープ仕上げになりました。

今回の取材で使い心地を伺うと満足されていたようで、お手入れについては、月に1回、旦那様が無添加の石鹸を泡立ててお手入れしていただけるとのことでした。

また、このカールハンセン＆サンのYチェア『CH24』は座面のペーパーコードの貼り直しが1回のみではありますが可能です。職人が1つ1つ編み込むため、修理期間が1ヶ月以上になることも多く、費用もそれなりにかかります。ただし、普通に座っていれば、なかなか破れることはございません。経験則ではありますが、目安として10年以上は問題なくご利用いただけると思います。

続いて、ダイニングテーブルについては、Yチェアに合うものをということで、店頭で一緒に探しました。

お客様のご希望としては、「両親や家族が集ったときにゆったり座れて、Yチェアと同様の素材（ソープ仕上げができる）が欲しい」とのことでした。

その条件に合うものとして、店頭でYチェアと一緒に配置していた、カールハンセン＆サンのCH006というダイニングテーブルをご提案いたしました。

同じメーカーでなおかつ同素材なので、選んでいただいたYチェアにぴったりです。

〈カールハンセン＆サンのダイニングテーブル『CH006』の魅力〉

ディテールと機能にこだわったウェグナーデザインの典型と言えるテーブル。

最大2360㎜幅の大きなサイズがスッキリお部屋に収まります。天板の左右が片方ずつ折れる両端式の伸長ダイニングテーブルで、天板幅が2360㎜、1870㎜、138㎜と3サイズ変えることができます。来客に応じて大きさを変えたりと、機能性に富んでいます。テーブルデザインも角のない丸みを帯びています。テーブル周りの動線が確保でき、お部屋が広く見えます。無垢天板を支えるすっきりとした脚のディテールもお部屋は広く見えます。あらゆる空間に適合する多様性が最大の魅力です。

また、今回のダイニングセットに合う雰囲気のカウンターチェアとして、キッチンカウンターの高さに合う座高のものでシューメーカーチェアをご提案しました。

〈シューメーカーチェアとは？〉

長く同じ姿勢で作業をする靴職人の為に、改良を重ねて出来たスツール。座面はお尻の形になっていて長時間座っていても疲れにくく、3本脚なのでがたつきにくい設計。

お客様にも気に入っていただき、こちらも同様にソープ仕上げとさせていただきました。

今回の取材で使い心地を伺うと、「心地の良い場所になっていて、両親や家族が集まって話がずっとできる落ち着く場所になっている。友達が遊びに来たときには、チェアの座り心地も含めリラックスできたと言って帰っていく」と仰っていただけました。また、「自分で手入れしている感じが好きで、やっぱりソープ仕上げにしてよかった」とも仰っていただけました。

2.店舗で見て相談するカーテン・ベッド・アートギャッベ選び

ここでは、カーテンとベッドとギャッベについてご紹介します。

まず、カーテンについては、「家を建てる工務店で購入する予定ですが、家具を含めて相談にだけのって欲しい」ということでご提案をさせていただきました。

来店当初はバーチカルブラインドの予定でしたが、伺った家づくりのイメージから、北欧には庭に繋がるような家庭が多くて、夕方になったらカーテンを下げて、ひと目を避けられるのでロールカーテンを採用している家が多いということもあり、ロールカーテンを提案させていただきました。

バーチカルブラインドは採光が細かく調整できる特徴があり、シンプルモダン（北欧スタイル）な家におすすめです。

しかし、Mさん邸には高窓がある特徴があり、上下の採光ができるロールスクリーンをおすすめです。

続いて、ベッドについては、「将来は娘の部屋に移動して使うため、今のベッドと合わせて使えるシングルベッドが欲しい」ということで、元々持っていらしたクイーンサイズのベッドの座面の高さに合うシングルベッドを提案いたしました。

また、娘さんが将来利用されるということで、シンプルで可愛らしいフレームでなおかつマットレスも今お使いの寝心地に近いものを提案いたしました。

提案させていただいたベッドフレームはドリームベッドのフェミスティ、マットレスも同じくドリームベッドのドリーム105KOR F1N DXです。

最後にアートギャッベについては、家づくりの検討段階で訪れていた住宅展示場で見かけて、前から気になっていたとのことで、別日にいのくち家具開催のアートギャッベ展にご来場いただきました。展示会場で、チェアと合わせて色合いを見ていただきました。

イベント終了後にまたご来店いただき、展示会で最後まで悩まれていた温かみを感じる赤系のアートギャッベを選ばれました。

また、今お持ちのソファがライトグレー色の布張りで新しいお家の床材はナチュラル色ということもあり、色合いが鮮やかなギャッベでだと思います！

今回の取材で使い心地を伺うと、「触り心地が良く、座っていてとても落ち着きます。子供もおもちゃを持ってきて、ギャッベの上でよく遊んでいるので、落ち着くのだと思います。」と仰っていただけました。

また、店舗でのアートギャッベの購入についても「店舗での購入で本当に良かった！ネットでアートギャッベを買うこともできるが、見て触って買った方がいいと思っている」とも仰っていただきました。

いのくち家具としても、アートギャッベの一番の魅力といっても良い触り心地は、来店いただかなくてはわからないと常々思っているので、Mさんに同感です！

3.おわりに

今回のようにご友人からのご紹介でお客様の家具のコーディネートの相談をいただくことは少なくありません。いのくち家具としても、人生の大きな一歩をサポートさせていただけるのは嬉しい限りです。

家具は消耗品ほど頻繁に買い換えをすることはありません。また、比較的高額なお買い物になるため、いのくち家具としては、質が良い商品のご提案はもちろんのこと、お客様の購入後の後悔のないよう、安心して購入していただけるようにご提案をしております。