作業内容
修理対応者より
今回は、12年間利用したシラカワのダイニングチェアの座面の破れやウレタンのへたり、フレームのグラつきの修理をしたいということでいつもいのくち家具をご利用いただいているお客様からご依頼をいただきました。
こちらのチェアは他店購入の商品ですがとても愛着のあるチェアということで修理を検討されたとのことです。
今回の修理を相談する前に、お客様の元で座面を外し、張地の張替えを行ったようですが、上手くいかなかったため、プロにお願いしようということになったとのことです。
来店時にいのくち家具の売り場でみた『張替え修理の展示見本』を思い出し、修理も専門ならということで相談をいただきました。
↑井口家具店内にある『張替え修理の展示見本』
相談を頂いた際に2点質問を頂きました。
①メーカー以外の張地での張替えが可能ですか?
②チェアの代替えをお願いできますか?
①について詳しく伺うと、飲み物などをこぼしても目立たないように、
汚れの付きにくい張地にしたいとのことでした。
もちろん型取りをさせていただき、ご希望に沿った張地に変更することは可能ですので、お客様と張地サンプルを見ながらご提案をさせていただきました。
今回、提案させていただいた張地は、スピリットACという生地の種類です。
〈スピリットACとは?〉
サンゲツ製でアクアクリーン®テクノロジーを使った水だけで汚れが落ちる生地です。
目に見えない分子被膜により、汚れが繊維に浸透するのを防ぎ、水を加えることで汚れを浮かび上がらせ、簡単にふき取ることができます。
※環境に配慮し、人体に有害な物質が含まれず安全であることを証明する「エコテックス®スタンダード100」を取得。
このスピリットACにすることで、普段の生活の中でつきやすいコーヒーやワインなどの飲み物、チョコレートやクリームなどの食べ物、また皮脂汚れや泥、ペットのフンに至るまで、さまざまな汚れを簡単に落とすことができます。
張地サンプルを使いながら、全18色あるカラーの中から汚れの目立たないグレー系、ブラウン系をご提示し、まわりの建具との相性のいい、落ち着いたカフェブラウンをお客様に選んでいただきました。
また、②の代替えチェアについてですが、いのくち家具では、修理を依頼頂いた方にテーブル・チェアの貸出しを行っておりますので、ご希望の方はご相談下さい。
ここからは今回の修理内容についてご紹介します。
〈今回の修理内容〉
・座面の破れ修理
座面が座枠にビス止めのタイプだったため、座面を外し座板の割れ等がないことを確認し、ご指定の張地に張替えました。
・ウレタン交換
クッション材であるウレタンを交換しました。
座板の上に成形した新しいウレタンを接着し、その後張地で仕上げました。
・フレームのぐらつき修理
座枠と脚部の接合箇所にゆるみが出ていたため、
完全に解体後、接着剤を注入し専用締付け金具より固定し完全乾燥させました。
↑ぐらつき箇所
修理後、お客様からは「張地見本で確認はしていたが、予想以上の出来栄えで満足です。長時間の利用もラクになり、ぐらつきなどもなくなり、これからも愛着を持って使っていきます!」と嬉しいお言葉をいただきました。
今回のお客様からお問い合わせの際に「メーカー以外の張地での張替えが可能ですか?」とご相談がありました。
いのくち家具では店舗だからこそ、お客様と張地サンプルを見ながら張地選びをすることができます。実際に張地感をお見せできるので満足して頂ける方が多いです。
実店舗だからこそできる実物を見ながらの打ち合わせで皆様の大切な家具を修理させていただきます!
これからチェアやその他家具の購入の検討されている方の家具選びのポイントや家具の修理を検討されている方のために今回の事例が参考になればと思います!
些細なお悩みでも構いませんので、家具のことならなんでもいのくち家具までご相談ください。
ウレタン交換
ぐらつきの修理